2012年  水野克比古写真集 『京都さくら散歩』

発行:光村推古書院           

印刷:サンエムカラー

印刷設計:三浦啓伯(玄元舎)


「桜旅は、満開の花の下で酌み交わす美酒に酔い、山中に人知れず咲く山桜の風雅を一人楽しみ、王朝の物語を秘めた華麗な紅枝垂桜に思いをよせる。」(「京都さくら散歩」水野克比古序文より)

 

毎年訪れる季節の風景でありながら、その都度「こんなに美しかったのだ」と感銘をうける‥そんな桜の魅力を、京都を知り尽くした水野克比古氏が写し出した写真集だ。


氏によれば、京都で見られる桜は300種以上あるという。

そのことに、京都の地理的・気候的条件が加わり、「花の都」京都の桜の花期はながいのだという。

なるほど!そんな桜と京都の建造物や自然が合わさって、飽きることのない春の風景が毎年繰り広げられ、人々は引き寄せられる様に集まってくるのだと納得させられる。

 


それらを念頭において、この写真集を眺めていると、言葉で言ってしまえば白からピンクへの色が、一枚一枚の写真の中に、それぞれ違った趣をもったものとして感じ取れる。

そんな作品に仕上がったと思う。