華人杉田一弥氏による写真家来田猛氏とのコラボレーション作品展「FLOWERS2017」が開かれる。そのパンフレットを作成させていただいた。
杉田さんは華人といっても、その最終表現は写真という形式に求めておられる。だから、写真家との協同作業が欠かせない。
以前青幻舎から出版された作品集『香玉』は木村羊一氏の大判カラーポジ撮影によるものだったが、今回のシリーズ「FLOWERS」は、来田猛氏の高画質デジタル撮影によるもので、デジタル撮影の利点を生かして修整を施し、さらに表現の自由が得られた。
作品は、ポップでありながらも抽象度を増し、私のような素人目にも新たな領域に踏み込まれたことがわかる。
写真作品は、彩度のある大判のグロスプリントであるが、パンフレットは、全く艶のないマット紙に渋めの製版設計をしたうえで、わずかにライトを効かせてFMスクリーンを用いることでごくわずか彩度を出すという方法でまとめた。