仰徳学寮(元有栖川宮熾仁親王邸) 県指定重要文化財
(1884年明治17年建築、1938年現在地に移築)
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故郷ー静岡県掛川市を出て四十余年、生まれた土地のことを知ろうとしてこなかったなあ~と思い始めています。
そこで今回、掛川城の散りかけた桜を見た後、「大日本報徳社」へ行ってみました。
全国の学校に二宮尊徳像は建っていて、報徳社も全国にあるのだと何となく思っていた。というか、そもそも「報徳社」が何物かも考えたことはなかった。
高校へは毎日この建物の横を歩いて通った。が、じっくり見ようとも思わなかった。
大講堂(1903年明治36年建築):国指定重要文化財
自分が見過ごしてきたものが、やっぱりここにもありました。
「道徳」と「経済」の調和を図ることによって農村の生活の向上を目指す、という理念をもつ団体らしく、質素ではあるけれど、とても美しい明治から昭和初期の建物群です。
建築当時は全国に在った報徳社のうちのひとつ「遠江国報徳社」です。
大講堂内の大広間
なんと、日本で『公会堂』と言われた最初の建物だそうです。
仰徳記念館(元有栖川宮熾仁親王邸) 県指定重要文化財
(1884年明治17年建築、1938年現在地に移築)
仰徳記念館の廊下
淡山翁記念報徳図書館(1927年昭和2年建設) 県指定重要文化財
当時の民間図書館としては画期的だったであろう、鉄筋コンクリート造り(RC工法)の建物です。
現在も使われており、関係者以外でも入館可能です。
いやあ~私の故郷も捨てたもんじゃない・・・と美しい建造物に満足!
しかし驚いたのは、現在はここが全国の報徳社の本社であり(知らなかった!)、公益社団法人として存在していることです。掛川市がおこなった「学習都市宣言」のルーツはこんなところにもあるのでしょう。
ヒトが、あらゆる意味で豊かに暮らすための「道徳」が拡がることを願わずにはいられません。
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