両脇に無数に並ぶ石仏・石塔を眺めながら百五十数段という階段を息を切らせて登りきると、そこに忽然と現れるのがこの「阿育王塔(あしょかおうとう)」(国の重文)です。
総高7.5メートル・・巨大な石を組み作られた塔は、日本の寺院を見慣れた目には明らかに異質なものと映ります。
<正面>
<横>一番下の石は前後2個に分かれている。
「阿育王山 石塔寺」案内パンフレット掲載の<石塔寺阿育王塔略縁起>より
後年、石塔にちなんで津々浦々から石塔・石仏が奉納された数は膨大です。
山上には散策路があり、現在八十八所参りの札が掲げられているところなど、時代と共にさまざまな形で信仰の対象として守られてきたことが感じられます。
次は豊郷町の「阿自岐神社(あじきじんじゃ)」式内社です。
ここは、日本の相当古い時代(千五百年程前?)の『庭』であるといわれ、現在も池泉多島式と呼ばれる庭園が残されています。
下の地図、青い色の部分が、現在池または湿地となっています。
社殿の東側の池はきれいに整備され、いくつかの島が石橋で繋がれています。
社殿の西側は鬱蒼とした雑木林と湿地が見られ、整備された東側よりむしろ「古の時代の庭はどんなだったのだろう」とその姿が喚起され魅かれます。
滋賀県の歴史遺産は廻れば廻るほど、その重厚さにこころ魅かれてしまいます。
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