『春日おん祭』還幸と後宴能

2012年の「おん祭」

「遷幸の儀」(若宮さまのお出まし)にしたがわせていただき、「お渡り式」と「お旅所祭」を観覧し、自らの感覚がひっくり返るほどの感銘を受けました。

 

前回ブログ【春日若宮おん祭-遷幸の儀】

 

次は是非「還幸の儀」(若宮様のお帰り)に従わせていただきたい!との望みを今年叶えられました。

 

遷幸の儀で来た道を、同じようにヲー ヲーという警蹕(けいひつ)の声に唱和しながら、若宮までお送りします。

一緒に歩いた人たちに、以外に若い人たちが多いのに驚きです。

漆黒の闇の中、火の粉を踏みながらいつしかヲーヲーと声を発しないではいられないこの空間に、人智を超えた何かを求めるのかもしれません。


頂いて帰った「おん祭撤饌」(若宮様にお供えした神饌のお下がり)「餢飳(ぶと)」です。

先日行った吉川八幡宮の当番祭でも神饌として巨大な餢飳が供えられていました。

舎主Kは大喜び・・・なぜって・・・彼は神事フェチですから。



若宮様がお旅所の行宮におられる間催される「お旅所祭」

 

前回は雨のため芝舞台で演じられなかった「神遊(かみあそび)」や覆いをかけたままだった「鼉太鼓(だだいこ)」もフルに見聞きすることができて感動です。

 

 前回ブログ春日若宮おん祭-お渡り式とお旅所祭

 


「細男(せいのお)」

単純ですが独特の動きの舞と、白一色の浄衣と顔を布で覆った姿に、不思議な魅力を感じます。

 幄舎の内で舞うのを見た前回より格段に素敵です。



舞楽「地久」



こちらも舞台で舞われるものは迫力が違います。


加えて舞毎に打ち鳴らされる左右の鼉太鼓のドーン・ドーンという響き!

もー私の心臓もドーン・ドーンです!



今回のもう一つの楽しみ。

還幸の儀の翌日お旅所で催される「後宴能」です。


前回「松の下式」で見た金春流の猿楽(能楽の古名)の動きにすっかりはまってしまったのです。


もちろん能楽はど素人です。

でも、あの静の動きにホレボレしてしまうのです。


でも今回は演目の内容をちょっとだけ予習していきました。

するともっと楽しく見られるのですねえ♪♪♪



能「羽衣」


シテ(天女)御年89歳の金春欣三


衣を漁師に取られそうになる天女 ⇒











羽衣を返してもらい、お礼に天人の舞を披露する天女






狂言「太刀奪」


太郎冠者

 茂山あきら




能「熊坂」


前シテ(僧)

 金春穂高




後シテ(熊坂長範)

 金春穂高


次に来るときには、もっと楽しめるよう学んでおかねば、と思う私です。