小浜の寺社を回るのは今回で3度目(2011年「小浜、神仏習合に出会っちゃった旅」・2013年「レンタサイクルで小浜の寺巡り」)。
最近、舎主が若狭歴史民俗資料館の仕事で、小浜に何度か訪れる機会があり、自宅から車で1時間半で行くことができるんだと再認識。
若狭と京都は身近だわ~とつくづく感じ、古からの交流の歴史も、身を以て納得している私です。
今日は最後に行き残している「妙楽寺」
お寺は、田園地帯の集落をちょっと山手に登ったところにあります。
鬱蒼とした広大な緑に囲まれた山門に出会う辺りから「これは・・・すごい!」
若狭に現存する最古(鎌倉時代初期)の木造建築である本堂。
明通寺や神宮寺など入母屋造りの建造物を見慣れた後で、この寄棟造りのラインに出会うと、新鮮な感動を覚えます。
棟木の両側面に鬼瓦?・・木製?
お聞きしたところ、サルを模った木製のこれも鬼瓦と呼ぶそうです。
【画像はクリックすれば拡大します】
そして・・・
どうですか?
ご本尊の「二十四面千手観音」
会いたかったのです、やっと会えました。
実物は、絵はがきよりもっともっとすばらしいのです。
どんなによくできた写真より、博物館に展示された像より、本来あるべきところに佇む仏像は、発する空気も色も違います。
是非足を運んで見ていただきたい。
千手観音は十一面がほとんどですが、この仏様は二十四面です。
正面のお顔のほぼ真横に大きな二面がついているのも特徴的です。
金泥の仏様ですが、近年まで秘仏とされていたためか、金もよく残っています。
これらの仏像が、手を伸ばせば届く近さで見られるのですから、すごい!です。
こちらの「聖観音菩薩」もすばらしく魅力的です。
正面から見ると細くくびれた腰。
でも横から見ると厚みがあって、右足を少し前に出して、腰から太ももにかけて盛り上がったラインは、それは肉感的です。
妙楽寺パンフレット(拡大できます)
本堂の手前に建つ地蔵堂に祭られている「地蔵菩薩坐像」
このあたりのお地蔵様はとても大きな坐像が多く、ほかにも何体かみかけました。
このお地蔵様も、左足裏から頭上まで165.4センチという巨体。
豊満なしもぶくれの顔の表情は、包み込まれるような柔らかさに満ちていて、こんなお地蔵様に日々手を合わせていたら、さぞや心安らぐことだろうと思います。
「若狭小浜のデジタル文化財」という小浜市教育委員会がつくっているページは、とてもよくできています。
これらの仏様も載せられていますので参考にどうぞ!
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