「熊肉、食べにいかへん?」と誘われ・・・!!
「クマ?あのツキノワグマとかの熊ですか?」
「そう、比良山はツキノワグマだから【月鍋】。ドングリをいっぱい食べた冬眠前のクマ、肉食のヒグマより断然美味しいらしいよ」
・・・食べてみたい!このチャンスを逃したら、こんなレアでお高い物を食べる機会は死ぬまでないかもしれない。
ということで、ここは滋賀県の坊村、京都市内から車で40分、武奈ヶ岳への登り口にある『比良山荘』にやって参りました。
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この辺りはまだ一面の雪景色。
はやる心を抑えて、これからいただく成仏したクマさんへの供養(?)の気持ちを込めて、いっぱいお腹を空かせ、より美味しくいただこうとブラブラと散歩。
対岸に見えた茅葺きの家は『葛川かやぶき資料館』でした。
以前使われていた民家をそのまま資料館にして、部屋の中には葛川地区で使われていた民具が展示されています。
なんと、囲炉裏で火を焚かせていただけました。
さすが、年季の入った中高年集団、昔取った杵柄・・とやらで、火おこしの早いこと!
う~ん、熊の前菜に囲炉裏の火・・盛り上がってきました。
さて、いよいよ・・・
熊の剥製とか、顔のついた毛皮とかに出迎えられたらどうしよう。
確かに、殺して食べちゃうけど、そういう趣味は好きではない。
「熊の手のコラーゲンは絶品らしいよ、豚足みたいな茹でたやつが出るかも?」なーんて言われて、それは勘弁!と私。
入ってみると、室内は上品な京都の料理旅館。
廊下にはお香の匂いが漂い、部屋のふすまには季節の草花が楚々として描かれている。
毛のついた熊のかけらもない、よかった~。
そして、出てきた【熊肉】はこれ。
猪肉もそうですが、脂身が多く見えるけど、豚や牛みたいな臭さや脂っぽさは全く無し。
琥珀色した、見るからに【良いお出汁使ってる】という汁にくぐらせて・・・パクッ・・絶品です。
一緒に鍋に入るのは、甘~いネギと採れたてキノコだけ。
料理人さんが付きっ切りで鍋奉行をしてくれるので、全て食べごろで口に運ばれます。
最後に入れたトチモチが、これまた美味しかったこと!
他にも、あんなやこんなや、地元の食材をそれは丁寧に料理されたものが出てきます。
今日は野山を歩くのが趣味の連中の集まり。
食材の説明や料理方法に、真剣な顔して聞き入ってます。
シカ肉の刺身…全然臭みがなくてトロけるよう。
部屋からは雪見障子の向こうに雪の庭と山が望めます。
夏は『鮎』、『鯉の洗い』(ひょっとして庭で泳いでたヤツ…?)、秋は『松茸』・・・ここで料理されたらさぞおいしいだろうな~。
食べに来たい!
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