泉州からのお客様、M子さんを案内してご近所の紅葉めぐり。
赤山禅院、曼殊院、詩仙堂と、有名どころが連なっているこの辺りは、このところ人も観光バスもゾロゾロ。
M子さんが選んだ二つのお寺さんは、なかなか渋い選択。
「金福寺」と「圓光寺」です。
【画像はクリックすれば拡大します】
「金福寺」は、普段買い物籠下げて歩いていたら、観光で拝観するお寺さんだなんて決して気が付かないと思います。
それほど、ひっそりと在るお寺さんなのです。
Kから「良いお庭だよ」と聞いていながら、その気にならず、私も今回が初めて。
30年近くこの地に暮らしながら、です。
下の写真を見たら、何で今までこの門をくぐらなかったんだ!と、自分を責めたのが分って頂けると思います。
芭蕉庵からは紅葉した庭の向こうに、京都の街並みと、西の山並みが見渡せます。
庵の縁側に腰掛け、ほっこりする人の姿も頷けます。
日向ぼっこをする猫の姿に、参拝者はメロメロ。
有名社寺では、こうはいきません。
わらぶきの屋根に真っ赤になった紅葉が落ちて輝いています。
次に訪れた圓光寺は予想通りたくさんの人。
久しぶりに訪ねたら、山門前に立派な受付ができ、石畳を上がったところに「吟龍の庭」ができていました。
玄元舎で来年のカレンダーを作らせていただいた(近々UPします)ので、写真では見ていたのですが、実際に見ると予想以上にダイナミック!、モダン!驚きました。
私のお気に入りのサルスベリの木は健在で、魅力的な木肌を誇っています。
この辺の子供たちにとって圓光寺は「オマールさんのお寺」。
広島で自ら被爆しながら、被爆者の救済にあたり、京大病院で亡くなったマレーシアからの留学生「オマールさん」のイスラム式のお墓が、地元有志の手でここに造られているからです。
子供たちは小学校の修学旅行で広島に行く前、オマールさんを通して原爆を学びます。
私が圓光寺を初めて知ったのも、二十数年前、息子が「オマールさんの歌」を歌った時・・・こういうお寺との有り方って、とても良いと思います。
地元のお寺さんが有名になって、嬉しいような、でも何だか寂しいような、
微妙な紅葉めぐりの一日でした。
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