東海北陸自動車道の白川郷ICから東へ30分、標高1290メートルの天生(あもう)峠から徒歩40分の標高1400メートルの高地に、この『天生湿原』はあります。
一年の半分は雪に埋もれる土地ですから、植物は春を待ちかね、雪の季節までに子孫を残そうと、大急ぎで花を付け、種を結びます。
その生の勢いに脱帽!
植物の生きるエネルギーを写真でどうぞ!!
【画像はクリックすれば拡大します】
少し前までミズバショウの花に埋もれていた湿原は、花後に巨大に成長したミズバショウの葉(これが模様もあざやかで綺麗!)とコバイケイソウの花が見事!!
おおー!これは室生古道でも出会ったモリアオガエルの卵。
沼地の枝が卵の重みで大きくしなって…
どうか、オタマジャクシになるまで折れないでいて!
☆ 後日、Nawshicaさんから「ラショウモンカズラ」だとお墨付きをいただきました。
湿原をまわった後は、「籾糠山(1774メートル)」山頂を目指してへ登ります。
おもしろい名前の山です。
伝説では、鞍作止利(法隆寺金堂本尊銅造釈迦三尊像を作った仏師)が、この地に居を構え、自分が作った木の人形に魂を入れ稲作をさせた。精米で出た籾と糠がつもって籾糠山になった、とか…
止利仏師の作った農耕をする人形がピョコピョコと動いて臼を引く…うん、イメージが湧いてきて笑えます。
「カツラ門」と呼ばれる3本のカツラの巨木が迎えてくれます。
日陰の山道では、ギンリョウソウが妙に白く妖しげに光って見えます。
花って、アップにしてみると、凄い構造だなって思います。
これだけのユキザサやマイヅルソウの大群に迎えられ歩くのは、めっちゃ嬉しいことなのです!
蕾は線香花火の群れのよう。
山頂近くのガレバなどで見かけるとほっとします‥「アカモノ(イワハゼ)」
籾糠山山頂近くにもありました。
これが秋になって真っ赤な実になると、また可愛いのです!
この3枚の写真の花の名前がわかりません。
特に右下、くすんだ赤紫色の、これが花だと思うのですが‥
そして、広がった蘭の様な葉が、この植物の葉だと思うのですが‥
どなたか教えていただきたいです。
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Nawshicaさんに教えていただいて、名前が判明、追加しました。
ちなみにこの方のブログ「Nawshicaの自然とともに」は自然への愛情と知識、精密な観察力にあふれた魅力的な世界です。一度お訪ねあれ!
5時間半の山歩き、ブナやカツラの原生林の空気を吸い込んだW子さん。
満足そうです。
この後、白川郷平瀬温泉の合掌造りのお宿にGOです。
コメントをお書きください
Nawshica (月曜日, 08 7月 2013 14:59)
某女史から「もしよかったら、見て判るものが有ったら知らせてあげてくれませんでしょうか?」という依頼がありました^^ 天生湿原とは、いいところに行かれたのですね^^
まずは修正から。リンドウ → ハルリンドウだと思います。根生葉の有無がフデリンドウとの決定的な違いですが、天生湿原でハルリンドウがヒットしますので、たぶん間違いないと思います。
ラショウモンカズラは正解です。
残る3種ですが、アカモノの次の薄ピンクの花はヨウラクツツジ、黄色いのはオオバミゾホオズキ、ピンクで房になっているのはサイハイランの蕾です。ヨウラクツツジは咲き出しの一番きれいな時期ですね^^
gengensha (火曜日, 09 7月 2013)
さっそくのご教授、ありがとうございました。
内心、こんなリアクションを期待してもいたのです‥嬉しいです。
ハルリンドウかなあと思いながら、その根拠を特定するのをさぼりました。
ヨウラクツツジ、と思いつかなかった自分がショックです。
オオバミゾホウホオズキ、今までもどこかで出会っていたのかも知れませんが、私的には初対面です。これでしっかり覚えました。
サイハイランは、開花したのを見た記憶があります。蕾は山の足元で見かけると、一種独特の雰囲気をもっていますね。
天生湿原は、いまから再度確認に行きたいと思うくらい本当に素晴らしいところでした。