降って湧いた金沢での一日、まずは「金沢21世紀美術館」から。
実は、現代美術というのはどうも苦手で‥かといって、世の中皆が「すばらしい!」と賞賛する「21世紀‥」を無視する勇気もなくて、立ち寄ってしまったというのが本音でした。
今回のメインも、石川県立美術館の鴨居玲と野々村仁清の「色絵雉香炉」との再会だったのですが‥。
出会ってしまいました。
ペーター・フィッシュリ ダヴィッド・ヴァイスの作品「庭園にて」。
クマとネズミの着ぐるみをつけた二人が(私はずっとパンダとアリクイだと思って見ていたぐらい、くたびれた着ぐるみ‥)純和風の庭園の中を、水や樹木や苔、葉っぱや虫を見つけたり触ったりしながら散歩し、お座敷に寝転び‥という無声の映像作品でした。
人間だったらとても恣意的に見えてしまうだろう動作が、<着ぐるみ>だと、見ていてドキドキしてくるのです。
「あっ~引きずってるシッポが濡れるよ(もともと当然のことながら裸足なのに‥)」とか、「それは毛虫!、あーっ、松皮についた苔は触ったらとれちゃうよ」とか思いながら、そのうちにまるで、私自信が<着ぐるみ>で、初めて体験している事の様に、ドキドキしてくるのです。
帰宅して調べたら、二人はとても有名な作家でした。
以前、同美術館で二人の個展が開かれた様子はこちらから。
その映像は30分位はあったでしょうか?
只、立ちんぼで腰が痛くて、痛くて‥
あそこって、床に座り込んで見ても良かったのでしょうか?後学のために、どなたかご存知の方、教えてください。
せっかくのすてきな映像なのに、ほとんどの人はチラッと見て、出て行ってしまうのが残念でした。
その後で訪れた「兼六園」が、今までとは違った景色として目に映ったのは言うまでもありません。
赤松の幹も、根上の松の根っこも、<着ぐるみ>と化した目には、とても新鮮!
こんな神社の景観さえ‥‥「尾上神社」
鳥居の向こうに、明治8年完成和洋中折衷の神門があり、奥には古色豊かな神殿が見えます。
この時期の歴史の匂いがぷんぷんと伝わってきます。
これもあり、と思えてしまうのは、やはりペーター・フィッシュリ ダヴィッド・ヴァイスを見たお陰かもしれません。
ライトアップされた「尾上神社」→
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