夜叉ケ池

「雲の峰を焼落した、三国ヶ岳は火のようだ。西は近江、北は加賀、幽に美濃の山々峰々、数万の松明を列ねたように旱の焔で取巻いた。夜叉ヶ池へも映るらしい…」(泉鏡花「夜叉ケ池」より)

 

登って来ました、「夜叉ケ池」

この酷暑の日々、歩くにふさわしい処…と考えたときに浮かんだのが此処!

3年前の春、カタクリの群落を見る為に藤倉山、鍋倉山に登ったのが今庄との始めての出会い。

次は必ず、夜叉ケ池に‥と思っていました。 

 

 

 

 

京都市内から名神・北陸自動車道を走り今庄ICまで2時間、そこから40分ほどで夜叉ケ池のある三国岳の麓、広野ダム奥の登り口に着きます。

 

モミジやブナに覆われた山道は、予想通り真夏の日差しをやさしく遮ってくれます。

更に、山道に沿って流れる日野川の水はとても冷たく、火照った手足を冷やしてくれます。

 

 

 

 

 

2時間程でたどり着いた夜叉ケ池は、絶えることがないという水をたたえた静かな池でした。

 

「標高1099メートル‥水位は年間差約1mでほぼ一定注ぎ込む沢も流れ出る川もないことから、直接降り注ぐ雨の他に伏流水が池に注ぎ込み、時間をかけて蒸発したり地中深くへ染み出たりしていると考えられます。」(「福井森林管理署」HPより)

山の緑に囲まれ深い緑の湖水をじっと見ていると、龍神伝説が起こり、雨乞いをし、ここを舞台におどろおどろしい戯曲を書きたくなる気持ちがちょっとわかるような気分になります。

 

 

ここにのみ生息する「ヤシャゲンゴロウ」が「国内希少動植物種」に指定されたため、池の周りはロープにかこまれて、ロープに沿って木製の道が作られています。

道から見える水中をのぞくと、イモリとモリアオガエルのオタマジャクシがいっぱい、かわいいデス。

夜叉ケ池は岐阜県側からの登山道もあります。

こちらは通称『夜叉壁』(名前だけでも恐ろしい!!)という岩場を登らなければいけません。登るのはなんとかなっても、下りに膝が耐えられる自信が無い‥のでパス。

←岐阜県との県境でもある稜線まで登って、池を撮った写真がこちら、

花は春のニッコウキスゲやシャクナゲが知られていて、この時期は‥と期待していなかったのですが、さにあらず。

ホトトギスやイワタバコも咲き始めていて、月末あたりにはこれらの花が咲き乱れている姿が目に浮かびます。

もちろん花はないけれどイワウチワとイワカガミの葉の大群落が‥

カタクリも群落を作るというし、雪解けの季節に見に来たい、けど山開きは6月、見られるのでしょうか?

 

と、葉っぱをよ~くみると、なんとオタマジャクシからカエルになりたてのモリアオガエルがびっしり!かわゆい☆☆

 

真夏に涼風を呼び込むような山登りの一日でした。

今日の締めくくりは「花はす温泉そまやま」の露天風呂でほっこり

お付き合いくださったのはW子さん、ありがとう!

 

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コメント: 2
  • #1

    Nawshica (金曜日, 19 8月 2011 18:52)

    初めてここに寄せてもらいました。ご主人の同級生です^^

    夜叉ヶ池、いいですね^^ ボクも一度行ってみたいと思っていました。花もとてもきれいです。イワタバコ、クサアジサイ、キツリフネ、次は葉がわからないのですがバライチゴでしょうか? あとは、ノリウツギ、ソバナ、ヤマジノホトトギスですね。

    今夜からボクは信州に連れてってもらいます。また時々覗かせてくださいね。

  • #2

    gengensha (金曜日, 19 8月 2011 22:32)

    はじめまして‥お噂はかねがねうかがっております。
    以前からHPも覗かせていただいていて、噂通りの博学ぶりと、行動力をうらやましいなあと思っていました。
    この度は、私がサボっている間に名前を教えていただき感謝です。
    今後ともよろしく御教示ください。
    そうそう、我が家に来たNawshicaさんの育てた「サラサドウダンツツジ」今年初めて花を付け嬉しくてHPにUPしました。『過去のホームの写真一覧』に載っています。見てやってくださいね。