「古御香宮」「大岩神社」‥本日案内してくださったKさんから聞くまでその存在すら知りませんでした。
京阪電車墨染駅から徒歩15分、大岩街道(江戸時代の大津宿と伏見宿を結ぶ大津街道の一部)脇の鳥居をくぐるとすぐ、別世界のような竹林が広がります。
「伏見には、また別に『くれたけの伏見』とか『くれたけの里』という呼び名があり、さらには伏見の枕詞としても古くから和歌に詠まれている。」(㈱京都経済研究所 発行 「伏見 くれたけの里」より)
深草や竹の葉山の夕ぎりに
人にぞ見えてうづら鳴くなり 藤原家隆 『新古今和歌集』
伏見は古来より竹の名所だったのです。
京都で竹林といえば、嵯峨野か洛西と思っていたわたしはびっくり!
脇を流れる小川を覗き込みながら2番目の鳥居をくぐると、神秘的なため池が現れました。
こういう雰囲気の所にはきっと…、と思い見渡すと、やはり「白姫龍神」の碑が横にありました。
特別に紅葉が美しいという訳ではありませんが、住宅街の近くにありながら、訪れる人もめったになく、ひっそりと木々を映して存在する池は独特の趣があります。
本日一番楽しみにしていたのがこの大岩神社の鳥居です。
「昭和33年 堂本印象 造」
とても不思議な感じはします、が「変」ではありません。
むしろ、「立派!」と拍手したい感じです。
脚部の右はお地蔵様、右は中国の武人(?)、上部は西洋風な‥何でしょう?
4枚目は裏側からの写真です。
素敵だと思いませんか?
神社を抜けるとすぐ綺麗に整備された展望台にたどり着きます。
京都市街、西の山々や愛宕山などが一望できる休憩スポットです。
左下に見えるのが伏見桃山城。
これから此処を目指して歩きます。
展望台から下ってしばらくするとたどり着きました「古御香宮」。
説明にもあるように「桓武天皇陵墓参考地」が隣にあるため、住宅街の中に、突然ここだけ鬱蒼とした森!
国内で初めての土地にいっても、遠くから見て、「あそこって何か‥?」と思って近づくと神社の森だったということがよくありますよね。
鎮守の森‥好きです。
次に立ち寄ったのが「仏国寺」
重文の「開山高泉碑」があります。
ちなみに、碑を支えているのは「贔屓(ひいき)」という中国の伝説の生き物。
亀に似ているが亀にあらず! 龍が生んだ神獣だそうです。
日本のことわざ「贔屓の引き倒し」 は、ここから。
「贔屓」を引いて 「開山高泉碑」が倒れてきたらたいへん!
気をつけましょう!!
世界遺産にも登録されている大韓民国の「仏国寺」と同名の黄檗宗のお寺。
墓地には、朝鮮半島などの出身地が刻印された墓石が並んでいます。
デザインも日本風とは異なった物も多く、綺麗に清掃され、先祖や一族を大切にしていることが感じられる空間です。
最後に「伏見桃山城」
もちろんこれは「伏見桃山キャッスルランド」という遊園地に建てられたコンクリートの模擬天守。
久しぶりに行きましたが、やはりよく出来ていますよねえ。
遊園地とともに壊されなくてよかった!
こうして本日の歩行時間4時間。
「身近なところにも楽しい発見あり」の見本のようなコースです。