2011年7月  渡邊 明 『LUCENT BREEZING』                                                                                            撮影:山崎兼慈

                 印刷:サンエムカラー

                                              デザイン:大西和重 

                                                制作:玄元舎

昨年に続き、渡邊明先生の図録を作るにあたって、今回は前回とは違った試みをしたいと考え、バックを透明にして、文様だけを浮き出させることをやってみようということになった。

ガラスの透明感は、バックが黒であれば黒いほど透明に見える。

厚みのあるところを、少し白っぽくして、エッジを真っ白にすると透明に見える。

ところが、バックが白だと表現はむずかしい。

白のバックでガラスが透明にみえるのは、やはり白ということになる。

だから、ほんの淡い色だけで厚みを表現することになる。

先生の技法の「積層」、これは何枚かのガラスを合わせ、その中に金・色粒子やガラス板などを嵌め込むものだ。

白バックの一見デザイン画風に見える写真で、その美しさをどう伝えるか?

先生や写真家、デザイナーと意見交換を重ねながらなんとか作り上げた。