「かつて毛筆は、教養階級にとって必須のものであった。・・・少なくとも昭和戦前期までは、専門書家以外にも能筆の人は数多く存在したのである。しかし近代書道史は・・・専門書家の系譜で専ら語られて、なかなか、近代の書の全体像を把握できかねた・・・この片寄った考え方を何とか修正したい・・・」
(「名書散策」あとがきより一部抜粋)
という趣旨で、著者が全日本美術新聞に六十回にわたり連載したものを、単行本化するにあたり、印刷を担当させていただいた。
私たちのような書家以外の読者にも、日本の文化やそれに関わった人たちと「書」とのつながりが、とても楽しく解ってきます。
全日本美術新聞の創刊三十年記念につくられたもののため、市販されていないのが残念です。
尚、連載された書と文章は、全日本美術新聞のホームページで見ることができます・